学問を媒介にして皆で楽しく遊ぶ場を作りたい、と思っています。日々のビジネスで役立つ実践的知識から少し距離を置いて、過去の人類の知的資産を読み、感じ、（勝手に）理解し、いろいろな会話を楽しむ場を。

いまさら学者になるために勉強するわけでもなし、仕事に直接使えるわけでもなし。何のため？と問われると、楽しむため、ということに尽きるのですが、あえて理屈を言うならば、もっとしっかりとモノを考えられるように、自分を再開発したいということかもしれません。

長年にわたり、ビジネスをやってくると、それなりには機能するようにはなりますが、実のところ、深みがなく、幅がなく、具象から抽象の展開が弱い（その逆も）等・・・、本質を手繰り寄せることのできる思考の力が弱いことに気付かせられます。より深く行くための忍耐力、本当の独創力、幅広く考える教養、ハウツーではなく何モノであるかを考える構想力などがちっとも形成されていないのです。一定の枠組みの中での思考と行動を早くできるようになったことをもって成長と呼び、浅い海を漂流している感じなのです。

では、どうすればよいのか？ということなのですが、すごく深くまで行った先人たちのあとを辿ってみるのはどうでしょう。多くの知的資産には容易にアプローチすることはできるのですから。
そう。それは本来、学生時代にやっておけばよかったことなのです。教養課程から専門課程への数々の学習機会は、先人の知的資産の創造過程を追体験することのできる貴重な場でした。それにも関わらず、私はそれらの時間を無駄に費やしてしまいました。皆さんも同じではないでしょうか。

後悔をしても仕方がありません。そこで、今からでも遅くないと思いなおし、教養課程のような勉強をする場を作ることにしました。今のほうが、社会で実際にいろいろ経験を積んだ分、わかることも多いとも思うのです。ただ、一人では地道にコツコツと勉強できないことも明らかなので、皆で協力しあって（皆を引きずりこんで）学びを楽しむ場を作ろうと思ったのです。

当面、学ぶ内容は、哲学・思想、心理、数学、法、経済、社会、世界、歴史、芸術等とします。そして、それぞれの分野の　歴史的発展、理論の理解などをカバーするようにしていこうと思っています。また、講師陣は、当該分野における有望な若手の研究者を中心にし、テーマによっては、学会トップの方にお願いするつもりです。

そんなことで、再び、荒唐無稽なことを始めることにしましたが、これは５０歳になった記念のプロジェクトです。いつまで続くか、続けられるか、わかりませんが、ボチボチやっていこうと思っております。ご興味を持っていただいた方、性別不問、年齢不問、学歴不問です。少々のテラ銭でもって、ぜひいろんな講座にご参加くださいませ。一緒に学問を遊びましょう。